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ナマステ!

インドの業界研究の一環でやってみました。

インドといえばIT技術が世界トップクラスです。中国と並んでばんばんユニコーン企業が生まれる国です。

アプリ開発が盛んで、人々の生活に携帯が密接にかかわっています。

そこで今回はインドの通信会社についてまとめてみます。

買収、業界再編が進み3社への寡占体制に

3社への寡占体制になった経緯

インドは2019年2月時点における契約者は11.8億人です。

複数加入者や法人加入等も考えられますが、単純に計算してみれば人口の85%以上が加入していることになるでしょう。

都市部では約6.6億人、地方部は5.3億人が加入していることになります。都市部の加入割合は143%(1人で2回線以上加入)、地方部の加入割合は60%程度と考えられます。(下の表参照)

理由としては、インドでは人口の3人に2人は地方に住んでいます。13.5億人のうちの66%が地方人口だと仮定すると、8.9億人が地方に、残りの4.6億人が都市部にいることになるからです。

 

https://main.trai.gov.in/sites/default/files/PR_No.27of2019_0.pdf

Wireless Subscriber Base Annexure-Iより作成

上の表から、インドの通信業界も日本のようなNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクのような3社寡占体制になっていることがわかるでしょう。

2016年9月において携帯電話通信業界が数多く存在していたものの下記の理由により急速に上位3社による寡占化が進んでいます。日本経済新聞 2018/3/1付け記事より

  • インド大手財閥リライアンスグループの携帯通信会社Jioが参入し、低価格戦略により市場シェアを奪取
  • かつての業界2位のVodafone indiaと3位のidea cellularの合併
  • 業界4位のエアセルの業績不振による撤退

『インド携帯 3強に集約 
マレーシア系が破産申請 新興ジオ急成長』

インド携帯通信業界の再編が進んでいる。業績が悪化していたマレーシア系の大手、エアセルが撤退を決めた。大手財閥リライアンス・インダストリーズ(RIL)の参入から1年あまり。合併や買収、撤退が続々と決まり、上位3強に集約される見通しとなった。契約者数が12億人に迫り頭打ちとなるなか、各社は品質の向上やサービスの拡充を競い合う段階に入りそうだ。

出典:日本経済新聞 2018/3/1付け記事より

携帯通信寡占3社まとめ

  1. vodafone とはイギリス発祥の会社。vodafone indiaとかつてインド3位のシェアを握っていたidea社と合併し、現在はシェア1位になっています。世界的に有名な通信会社。150か国以上サービスを提供しているという。15年ごろ前はソフトバンクが日本でもサービスを提供していました.
  2. airtel とはかつて1995年設立されたインド1位の会社。
    合併により1位の座をvodafoneに譲り渡すことに。
  3. jio インド財閥リライアンスグループの100%出資会社。2015年設立されたが、財閥グループのバックグラウンドを活かし、安くサービスを提供することにより、シェアを奪い取り、現在では3位の座を獲得。2021年には売上高ベースでシェア1位、2022年には契約者数ベースでシェア1位を獲得すると考えられている。後述するが、フィーチャーフォンのシェアで1位

 

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携帯電話会社まとめ

スマートフォン会社まとめ

スマホの保持者はは2017年時点で4億人程度と推定され(人口の30%程度)、2022年には倍の8.3億人(人口の60%程度)になると、シスコの予測レポートに記載されています

https://www.cisco.com/c/dam/m/en_us/solutions/service-provider/vni-forecast-highlights/pdf/India_Device_Growth_Traffic_Profiles.pdf

シェアはサムスン(samsung)がシェアトップでしたが、シャオミ(xiaomi)に逆転されました

約26%がサムスンのスマホで、シャオミが約31%、VIVO、OPPO、HONOR(ファーウェイ)がそれぞれ約5%ずつです。おおよそ2人に1人は中国製スマホ、4人に1人は韓国製のスマホを使っていることになります。インド国産メーカーmicromaxがシェア約9%です。残りが(Apple, LG, Huawei, Asus, Google, Lenovo等になります。

 

価格帯が1万ルピー前後となっています。フィーチャーフォンが1000ルピー程度で購入できると考えると少し高いように感じます(後日年収を調べてみます)

 

フィーチャーフォン会社まとめ

フィーチャーフォン(いわゆるガラケ)はJioがトップシェアを握り、時点でsamsungとなっています。またLAVAはインドのメーカーです。

インド人の4億人がフィーチャーフォンユーザー(人口の30%程度)といわれています。都市部ではスマートフォンを多く見かけますが、地方部ではほとんどがフィーチャーフォンを使用していると推測できます。価格帯は1000ルピー程度です。

https://www.counterpointresearch.com/chinese-brands-capture-record-66-indian-smartphone-market-q1-2019/

 

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Eコマースまとめ

・Eコマース市場はは2017年において385億ドル、2020年には1200億ドル、年率51%の成長という驚異の成長率で急成長し、2026年までには2000億ドルに達する見込み。2017~2026年における年平均成長率は20%となる見込み。

・ちなみにインターネット全体の市場が2017年4月時点で1250億ドルが2025年には倍の2500億ドルになる

上記のことから現状2017年ではインターネット市場の約30%がEコマースであるが、2025年あたりには約80%近くまで占めるようになる。

・インターネット利用者が2017年現在約5.6億人いるのが、2021年には約8.3億人に増える。

(スマートフォン保有者で記したシスコシステムズの予測の8.3億人に一致する)

・2018年9月時点でのインターネット浸透率が42.87%。(上記の8.3億人を考慮すると2021年には6割程度になる見込み)2007年度は4%、2017年度は34.42%。地方部では現状21.76%だが、2021年には45%になると考えらている。

・インドにおけるオンラインショッパーは2018年には1.2億人と推測されるが、2025年までには2.2億人に増加が見込まれる。(2018年は人口の10%程度がオンラインショッパーであるが、2025年までには人口の15%あたりまで利用者が増える見込み。まだまだオンラインショッピングよりも対面式の販売形態が好まれると推定されている。)

・Eコマース上の売上構成はを家電製品が48%、アパレルが29%、家具類が9%、日用品が8%、書籍が3%、その他が3%である。

下記サイトを参考にしました。

https://www.ibef.org/industry/ecommerce.aspx

 

まとめ

インドはITで有名な割にまだまだスマートフォン保有者がいないことが驚きでした。

2018年では人口の3割がスマートフォン保有者、4割がフィーチャーフォン保有者です。(スマートフォンとフィーチャーフォンの両方保有者が重複すると考えれば携帯を保有していない人が4割ぐらいになるのかと個人的な疑問を持ちました。単純にスマホを利用しない子供や老人が大半をしめるだけかもしれないですが。)

2022年ごろに人口の6割がスマートフォンを持つようになり、そこからインターネット利用者が増えEコマース利用者が急増していくと考えられるのでまだまだ市場が広がっていきます。また2025年時点でオンラインショッパーの割合が15%程度と考えられるためまだまだ参入の余地があるのではないかと考え、夢があります。

 

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